共生細菌と宿主の免疫系は統合して生体防御システムを構築しています。
細菌叢の恒常性の保持は、自己免疫疾患のような免疫障害に対する予防策を開発する上で、とりわけ重要です。
異なった環境条件下における免疫系の構造について把握するためには、まず何よりも、細菌叢と宿主の生理機能の関係を理解する必要があります。このシステムの分子間相互作用の構造は、蝶ネクタイ(Bow-Tie)のような構造を持つことで知られています。また、このBow-Tie構造は、細胞内シグナル伝達経路や細胞間シグナル伝達プロセスなどにも存在することが認められています。
各細胞タイプにおける、刺激に応答する変化を理解することは、免疫系の分子相互作用の基本構造を予測し、その除去が免疫系に打撃を与えるコアエレメントを決定する機会を与えてくれます。
そのような機構を明らかにすることは、異なったレベルでの免疫系の恒常性を維持し、疾病の発生や予防の仕組みを系統的に理解することに貢献することができます。
Natalia Polouliakh, Richard Nock, Frank Nielsen, Hiroaki Kitano : G-Protein Coupled Receptor Signaling Architecture of Mammalian Immune Cells. PLoS ONE, 4(1):e4189 January 2009.